11月28日 毎日新聞
海外高級ブランドを専門に買い取り販売するコメ兵(名古屋
市)は28日、東京の新宿店などで円高還元・年末セールを
始めた。ティファニーのダイヤモンド指輪7万3290円が
5万円。プラチナを土台にしたダイヤ2.136カラット
指輪は約166万円がなんと100万円だ。クリスマス商戦
が終わる12月27日まで続ける。
大手スーパーグループのイオンは10月からワインなど
食品関連の還元セールを展開しているが、イトーヨーカ堂
も「社会的な機運が高まる中で検討を始めている」。
インターネット上の「個人輸入」市場も人気という。
逆に損失を被るのが外国人を相手にした業界だ。25日に
発表された日本政府観光局の統計によると、1〜10月の
訪日外国人観光客は559万7800人で前年同期比23
.1%の落ち込み。特に韓国(同40・7%減)、台湾
(同29.8%減)が目立つ。九州の宿泊施設は最も
大きな打撃といい、国際観光旅館連盟の担当者は「不況、
新型インフルエンザに加え、今回の円高のパンチがどう
影響するのだろうか」と肩を落とす。
ならば海外旅行する日本人はどうか。業界最大手のJTB
によると、昨秋の世界金融危機以降の円高で、欧米ツアー
価格は危機前の3分の2に抑えられている。それでも
日本政府観光局の1〜10月統計では、出国した日本人
数は1286万9000人で前年同期比4.3%減。
観光局の担当者は「割安感はあっても景気低迷、所得
減少が響いた」とみる。
急激な円高をJTB広報室は「海外旅行希望者が増える
かもしれない」と歓迎する。
だが、川北英隆・京都大大学院教授(証券投資論)の見方
は厳しい。「輸入品や海外旅行の市場規模は大きくない。
輸出企業の収益を悪化させる円高は日本経済全体で見れば
消費低迷につながる」
円相場については「現状は実力以上に高騰した異常な状態
で、この水準が続くと、企業が生産拠点を海外に移す流れ
が加速する恐れもある。政府は早急に対策を実施すべきだ」
と指摘する。


















